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また、神経症の早期発見における自己チェック項目や原因・対策方法、不眠に関するＱ＆Ａ等も掲載しています。

不安が気になる方

ここでは、不安に対する病気の内容、治療方法、不安障害のチェック等を紹介しています。
この内容が参考になれば幸いです。

どんな病気？

いろいろなことが気になっ て、すぐに不安な気持ちになる。
毎日ではないけれどそんな 不安と心配が６ヶ月以上 の 続いている。

　・脈が速かったり、汗がよ く出る。
　・胸苦しかったり、お腹に違和感がある。
　・めまいがしたり、現実感がないことがある。
　・体のあちこちがシビレたり、痛かったりする。
　・イライラして落ちつかない。
　・何となくもやもやして、集中できない。
　・疲れやすく、寝つきが悪い。

そのため、仕事や学業などが手につかなくなるような状態を 「全般性不安障害」（不安神経症） といいます。

心配しないで！

体の検査をいろいろしても異 常が認められないのに、体の 調子が悪く 、何か 重い病気 にかかっているのでは・・・

と 心配していませんか？

それは、不安な気持ちが生理的な反応となって様々な身体症状や精神症状（イライラ、そわそわ、もやもや、疲れやすい、眠れない、めまい・・・など）があら われているのです。
ですから、不安症状が軽くなれば、身体機能も改善し、元気を取り戻せますので安心して下さい。

主な治療法は？

治療は、症状の経過によって は長くかかる場合もありますが、あせらずに気持ちにゆとりを持って、気長に治療しましょう。

・薬物療法
　不安を軽くさせ、心身の緊張をほぐすために抗不安薬があります。

・精神療法
　「こころ」の悩みを解きほぐすのに、いろいろな方法があります。

・支持療法
　（助言、説得、催眠、自律訓練、脱感作など）あなたの長所を生かし、自信をとり戻す手助けをします。

・再教育療法
　（行動認知療法、森田療法、家族療法、ロージャ法など）悩みをもたらす習慣的な誤った考えや行動を正します。

・洞察療法
　（精神分析、新精神分析派、力動精神医学派、交流分析、現存在分析、分析的集団療法など）
　心の深層に潜む、”傷つき”や”とらわれ”を客観的に理解し、その対応策を指導します。

放っておくと？

不安症状は、治まったかと思 うとまたひどくなったり・・・というように、軽快と増悪をくり返しながら慢性的に進行します。

放っておくと

・抑うつ気分の続く 「気分変調症」
・発作的な症状を引き起こす 「パニック障害」
・特定の場所や状況などをお それる 「恐怖症」
・体の特定の部位のいくつか が調子悪いと信じ込む 「心気障害」

へと症状がかわってくることがあります。
抗不安薬をのんでも、不安症状がとれないときには、「こころ」に問題があります。

「こころ」の専門医とよく相談しましょう。

不安障害の自己チェック

次のようなことが思いあたる場合は「こころ」の先生に相談しましょう。


１ 　 仕事や学業などの多数の出来事または活動についての過剰な不安と心配が、
　　少なくとも６ヶ月間、起こる日の方が起こらない日より多い。

２ 　 その心配を制御することが難しいと感じている。

３ 　 不安と心配は、以下の６つの症状のうち３つ（またはそれ以上）を伴っている
　　（過去６ヶ月間、少なくとも数個の症状が、ある日の方がない日より多い）。

　 注意 　子供の場合は、１項目だけが必要。
　　　　　１）落ち着きのなさ、または緊張感、または過敏
　　　　　２）疲労しやすいこと
　　　　　３）集中困難、」または心が空白となること
　　　　　４）易刺激性
　　　　　５）筋肉の緊張
　　　　　６）睡眠障害（入眠または睡眠維持の困難、または落ち着かず熟睡感のない睡眠）

４ 　 不安、心配、または身体症状が仕事や日常生活に大きな障害となっている。

監修：九州大学医学部　精神科
田代信維　教授